カジュアルなビジネス文書でもミスコミュニケーションを減らしたい
最近はビジネスでも Slack とかそのほか社内 SNS とか、カジュアルな文章でのコミュニケーションが増えています。そうした状況ではつい話し言葉的な、ほぼ遂行されていない文章が生まれがち。そうなると要点があいまいな伝え方をしてしまったり、自分の考えがまとまっていないうちに発信してしまったりして、文章のやりとりは多いけど互いに伝えたいことが伝わらない、といったことにつながります。
ここではそうした場において、私が文章を書くときに考えているポイントを述べていきます。
その文章の目的を明確に記述する
文章は、書き手が読み手に何かを要求するもののはず。何か行動してほしい。情報を書き手に教えてほしい。ただ知っていてほしい。これがあることによって、読み手は心構えをした状態で文章を読み始めることができます。冒頭に述べるのがよいでしょう。
目的を明確にできないのであれば、そもそも発信する必要はないかもしれません。
背景や理由を明確にする
これの目的は3つ。
- 多面的に技術することで、書き手の要求しているものを読み手に伝わりやすくする。
- 書き手が要求していることが、そもそも見当違いなことだった場合に読み手に気づいてもらう。
- 特に、読み手のほうがその事情に詳しい場合。
- 読み手がその先の行動をするためのモチベーションを与える。
- わけもわからず「これやって」と言われるのは私が嫌なので。
接続詞に気をつける
不用意な接続詞は、読み手の脳のメモリを余分に使ってしまいます。
たとえば日本語で「〜ですが、...」という表現をしたとき、「が」は逆説の場合もあれば順接の場合もあります。どちらなのかを判断するためには、前段の内容を脳のメモリに置きながら後段を読む必要があります。こうなるとコミュニケーションが失敗するリスクが高まります。
また、そもそも使っている接続詞がそのときの前後の論理関係に適していない場合があります。これは、話し言葉においてふだん前後の論理関係を厳密に考えていないためです。
これらを避けるため、私は接続詞を使いたくなったら一文が短くなるように心がけています。「〜ですが、...」と書きたくなったら、逆説であれば「〜です。しかし...」とし、順接であれば、文脈によりますが「〜です。...」とそのままつなげます。
語順に気をつける
話し言葉では思いついた順に単語が発せられがちです。これは頭の中で論理を組み立てながら単語を発しているため。その語順がベストとは限りません。そのままの語順だと、どの単語がどこに掛かっているのか不明瞭で読み手は混乱しがちです。文を読んでみて、伝わりやすい語順になっているかを確認します。
原則としてはやはり英語などのSVOの順序がわかりやすいことが多いでしょう。
形容詞に気をつける
世には「形容詞は使用するな」という過激派もいますが、私は非現実的だと思います。私の考えは、「形容詞を使いたくなったら客観的事実で置き換えられないか検討する」です。可能だったらそれを利用する。そうでなければ、そもそもいま伝えたいことに根拠がないことかもしれない、とか考え直すヒントになります。また、形容詞を除いてしまうと書き手の意図がよくわからなくなってしまう場合もあります。この場合は残すことも検討します。
細かいテク
- 漢字が連続しないようにする
- 漢数字/英数字/半角全角 などを統一する
- 同じ意味の言葉であれば同じ言葉を使う
- ライトなコミュニケーションでは絵文字を多用する
- ここまで述べたポイントをおさえると文章から感情が読み取れず威圧感を与えがち。それを抑えるには絵文字が手っ取り早くて有効です😉